先日、大学の先輩である、オーボエ奏者の小林千晃さんと茶ぁしばいてきました。

小林さんは、フリーランスの奏者として関西一円あっちゃこっちゃで、指導も演奏も、精力的に活動されています。
一昨年から大阪大学大学院の科目等履修生として音楽学の勉強を始められ、ぐんぐん進化中です。
半月後にもリサイタルを控えてらっしゃるそうで、色々お話聞いたのが面白かったのでシェアします。

リサイタル伴奏合わせの様子。シューマンのロマンスめちゃ好き!キュンキュンする!

先に言っておきます!
7月22日!ソロリサイタル!大阪歴史博物館!夏休み初日!行きましょ!


 

オーボエ奏者は語る

小林千晃さんの演奏中の写真

小林千晃さん

演奏家が学問をすること

──どうして大学院で音楽学を勉強しようと思ったんですか?

クラシック音楽におけるキュレーターのような存在になりたかったのが一番の理由です。
演奏会を開いてお客さんを呼ぼうと思った時に、『演奏会に来てね』『楽しいよ』としか言えなかった。
どんな言葉を使って、どんな説明をしたらクラシックに興味を持って足を運んでもらえるのかがわからなかった。
だから、大学院に行って、クラシックを聞いたことがない人でも親しめるように伝えられる言葉を身に付けたかったんです。」

──クラシックの「敷居」問題は業界の永遠の課題ですね。

「クラシック演奏会を企画する人は、オーケストラを聴いてもらうことがクラシックのミッションやゴールのように語ることが多いように思います。
でもクラシックには小編成の室内楽もあるし、ソロもある。大編成が優位でソロが劣るものではない。
オケとソロ、どっちも平等。
どうしたら平等になるかな〜?っていうのも見つけたかったです。

そして私はオーボエ一本でクラシックに親しむ人を増やしたいです。」

クラシックを気軽に楽しむ

小林千晃さん本番の様子
──小林さんが目を向けているのは、クラシックを聴いたことがない人なんですね。

「そう!クラシックを知らん人に聴いてもらいたい。
レジャーとして、珍しいもの見たら嬉しくて写真撮ってSNSにあげる、みたいな軽いノリで聴きにきてほしいです。(編注:どういうこと)

──今月のリサイタルもそういう狙いがあるんですか?

「はい、誰でも耳にしたことがある有名な名曲と、その作曲家が作ったオーボエのための作品を集めました。
”ソナタ”とか”ロマンス”とか堅そうで「何が違うねん」と思うようなタイトルですが、初めての人でもすごく聴きやすい曲です。」

──リサイタルは大学院での勉強の影響も現れてますか?

「いや、直接的にはないです!笑 (編注:ないんかい)
大学院ではクルタークやミニマルミュージックを勉強していて、クラシックを広めることとは全然関係ないことをやっています。笑」

「でも、キメツケない構成ができたと思っています。」

大学院おもろい

大学院での発表の様子。

大学院での発表の様子。

──”キメツケない”とは?

これまで、自分がいろんなことを一方的な視点でキメツケていたことがわかってきました。
世代だと思うんですけど。私は光GENJI世代ということもあって、当時の世間の考え方がガチガチに刷り込まれた人間なんです。
ありちゃんはジャニーズでは何世代?」

──たぶんV6とか、Kinki Kidsです。

「せやろ!世代の問題やねん。(編注:ほんまですか)
先生はこれも考えられる、あれも考えられる、こういう風にも……という話をしてくれます。
それがめちゃくちゃ面白い!
それで自分のキメツケが解けてきて、学問って楽しいと思いました。」

これからの小林千晃

頭が文楽人形になったオーボエ奏者の写真

コンセプトがわからない写真

「時代も多様化して視点も広がってきました。
音楽の視点も、「オケから室内楽やソロへ」のように、集団から個へ広げてほしいから、私はそのアナウンスに努めます。

自分の技術が上手くなるまで待ってたら寿命の方が先に来ると気づいたので、
死んだら何もできないままやから、笑われてもいいから、リサイタルをやっていこうと決めました。

相愛大学学長・釈徹宗先生にも尋ねてみました

小林さんとは仏友(ブットモ)でもあります。
長年一緒に仏教の勉強をさせていただいている、釈先生にも伺いました。

小林さんって、どんな感じ???

南港でカレーを食べる会

専門的なことはよくわからないけど、あの人のオーボエは「真向ストレート勝負」みたいに、潔く響く感じがします。

千晃さんは、ああ見えてもなかなか複雑な人なんですよ。
すごくおっとりしているようなところもあるし、ものすごくガンコなところもあります。
屈託なく天真爛漫のような印象もあるし、繊細でクヨクヨしている面もある。
何にも考えていないように見えて、なかなか研究熱心です。
そんな彼女に人柄に惹かれている方は多いことでしょう。

でもあの人柄にだまされてはいけません。
千晃さんの紡ぎ出す音は、逃げも隠れもしない直球です。
まっすぐにオーディエンスへ届いて、聴く者の身心を振動させますよ。気持ちいいんだよ、これが。
小林千晃さんの身近にいる人はみんな、彼女がどれほど精魂込めて全人格を込めて演奏を成り立たせているかを知っていますからね。
もちろん、今回のリサイタルも聴き逃せないです。

泣ける😭

おわりに

小林さんにすごく久しぶりにお会いしたら、すごく面白いことになっていました。
私の個人的ヒットは、歌の作品をオーボエで吹く時に、「歌詞が母音で始まるフレーズなのに子音が入ってしまう」「発音が難しい」「言葉通りに吹くために歌う練習してみた」っていう話で、
楽器でそんな吹き方の調整とか表現できるの!?と衝撃でした。
音韻フェチの私としては、今度のリサイタルは耳ギンギンで聴くしかありません。

リサイタル情報


小林千晃 オーボエ リサイタル
日時:2023年7月22日(土) 14:00〜(13:30open)
会場:大阪歴史博物館(4F講堂)
出演:小林千晃 オーボエ/市川未来 ピアノ
入場料:3,000円(未就学児OK!優しい!)
チケット販売:https://chiakimusiikki.stores.jp/items/644b3ad11308d500393d6580

小林さんWebサイト