12月9日(日)、初の神戸でのワークショップはおかげさまで定員を超えたご参加を賜り、無事開催させていただきました。
テーマは「声の地図を作る」。
どんな抽象的な内容かと思わせつつ、声を動かしまくること筋トレのごとし。
喉を上げて目玉おやじ、喉を下げて和田アキ子、声帯をひっぱって裏声に転じてミッキーマウス。
そうして自分の体の中に隠れている色んな声を引き出してあげると、新しい声を出す度に、いつも通り喋ってるつもりでも、伸びやかに、響く声になります。
ワークショップの中で、声の変化を観察するため、合間合間にみんなで「紅葉」を歌ってみました。(季節が過ぎてしまいましたが)
すると、歌う練習や音を取る練習は何もしてないですが、声が響くだけでなく、高い音も低い音も無理なく、全員の音程が揃うようになりました。
ご参加の皆さんは、体を治すお仕事をされてる方や、体に親しむ方がたくさんいらっしゃったからか、みなさんとっても器用に変身してらっしゃいました。
それは声が器用になってよかったね、という話ではなくて、自分で思ってるよりも、声の幅はすっごく広いということ。
「自分の声」は、今まで生きてきた環境や価値観、習慣によって縛られています。
今の声に満足しているのであれば、その枠組みの外側に出なければならないわけではないけれども、枠組みの外側でも遊べることで、枠組みの中でより自由に過ごすことができます。
そこでは「正しい声」や「良い声」を規定することはできません。
全ての声が、「世界地図」の中の一点です。
声楽を始めた高校生の頃から、「正しい声」から外れてしまう自分の声が、「どうやったら『正しく』なるのだろう?」とずっと探し求めていましたが、
私にとって、この概念に出会えたことは、ただ「声が良くなる」という功利性以上に、声の見方を根底から覆してくれた大きなギフトでした。
終了後、ご参加の方から、たくさん感想をいただきました。
「今まで声を選んでいたことの驚き」から、毎日の嚥下への着目、ご自身の緊張への気付き、寝起きがバレない発声テク、はたまた「合気道したくなった」などなど、私が想定していなかったことまで持ち帰ってくださいました。
この捉え方の幅広さこそが、声の世界の幅広さの表れなのだろうと、嬉しくなりました。
ご参加いただいた方は、ぜひぜひ今後もとらわれずに、自由に声で遊んでください。
気になった方、来月は横浜で同様のワークショップを行います。
ぜひ一緒に遊びましょう。
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■日時:2019年1月13日(日)18時0分~20時0分
■場所:横浜市港北公会堂(神奈川県横浜市港北区大豆戸町26-1)
東急東横線「大倉山駅」より徒歩約7分
■定員:10名
■受講料:3500円(当日支払、要申込)
■お申し込み方法:下記フォームよりお申し込みください。